三苫　好治（みとま　よしはる）

研究者紹介

所属： 生物資源科学部生命環境学科　職位：教授　学位：博士（工学）

研究室：県立広島大学庄原キャンパス５１０４号室

E-mail：mitomay＠（＠の後にを付けて送信ください）

研究内容：https://researchmap.jp/31003100-ym

研究室Ｗｅｂ： 9月末ごろ作成予定

研究に関する自己ＰＲ

三苫研究室では，環境汚染物質（残留性有機汚染物質や重金属類など）の浄化技術の開発や，放射性汚染土壌の処理技術の開発に取り組んでいます。また，そのノウハウを生かし，新たなスマート農業も展開し，注目を集めています。

研究テーマ

残留性有機汚染物質の乾式分解法の開発，重金属類の乾式不溶化法の開発，放射性汚染土壌の乾式磁性分離法の開発，スマート農業による営農システムの高収益化に関する研究，新たな地域資源の探索と利活用

研究の特徴?内容

ナノテクノロジー技術によって調製した新規薬剤を用いて、常温常圧のような可能な限り温和な反応条件下、有機系あるいは無機系の環境汚染物質を無害化可能な浄化技術を開発した（NEDOでの研究）。全く廃水も生じず、99%以上の高い処理効率が得られた。さらに、磁性物質とのハイブリッド化したナノ材料を用いると、放射性汚染土壌の処理も可能となることを実証した（JSPS、JST、及びSESCOでの研究）。これらの開発技術のノウハウを利用し、近年では、AIによるキャベツ栽培、ハイブリッド酪農、及びAaaS [=Agriculture as a Service, 農業版MaaS（Mobility as a Service）]による農機シェアリングシステムの開発を進めており、いずれもNAROの補助金で実施した。

受験を検討している方々へ

研究成果はPDCAサイクル（plan-do-check-act cycle）の好循環によってもたらされます。研究とは，高校までの知識や技能の習得とは異なり，知恵を発揮し，課題を突破する総合力が必要となります。我々の研究室では，環境（汚染物の無害化），資源（新規材料の開発），農業（人工知能＜AI＞を活用したスマート農業）といった分野において，学生の皆さんに“正解の見えにくい先端研究”に従事していただくなか，正しいPDCAサイクルを体得していただくことを研究室運営の目的にしています。この経験により，社会人となった暁には，即戦力として期待されるでしょう。卒業生?修了生の就職先は，塩野義製薬(株)などの大手製薬メーカー，スズキ自動車(株)などの環境に配慮する会社，(株)カネカなどの大手化学メーカーに始まり，県内優良企業にも多くの卒業?修了生を輩出しています。他方，大学教員や高校教員といった教育に従事する仕事，さらに，本学大学院への進学に加え，京都大学など他大学に進学する者もいます。

連携協力を検討している方々へ

シーズ技術は文科省科研費などに採択され，進歩性の高い技術としての裏付けがあります。農薬，重金属類，放射性汚染物質などの適正処理，リグニンなどの液化技術の高度化にチャレンジしています。その一部は，JST補助金などでさらに大規模な実証研究に進展しています。また，これらの研究推進に関するノウハウを地域課題にも応用し，全国で初めて，超音波照射によるイノシシ忌避装置の特許化を行い，製品化に至っています。加えて，AI支援によるキャベツ栽培，ハイブリッド搾乳による酪農，農業版MaaS（AaaS）による農機シェアリングシステムの開発などを農研機構の補助金で，県内外の企業と共に進めています（ネット上に公開）。また，これらの教育?研究推進に係るノウハウを，講演会等により情報発信も行っています。今後，新たな分野も積極的に開拓したいと考えていますので，課題をお持ちの方は，ご遠慮なくご相談ください。ご一緒に広島発の情報発信ができればと思います！

知財リスト

特許 2016-032575：汚染物質を含有する固体の処理方法, 特許 2016-163190：汚染物乾式処理システム及び汚染物乾式処理システムの使用方法, 特許 2016-152900：汚染物の処理方法 etc.

専門資格

ダイオキシン類関係公害防止管理者（第6427号）

キーワード

還元反応，脱塩素化反応，ナノカルシウム，POPs，除染，重金属類，放射性セシウム，スマート農業

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